二つの酸素のチカラで蘇るカラダ。
溶存酸素の浸透圧を高め細胞の活性化を促します。
低酸素環境となる高地では、筋肉への酸素の供給が制限されるため、身体に負担がかかり運動が強度になります。トレーニングが長期間にわたると血液中のヘモグロビン濃度が高くなり、平地でのトレーニングにくらべ筋肉への酸素運搬能力や、有酸素性エネルギーの生産能力が高まることで、心拍数の上がりにくいパワーのある身体がつくられます。
標高3,000m
高所トレーニングが長距離のみならず多くのスポーツ種目のトレーニングとして有効である事はマラソンのアベベ選手(エチオピア・2500m)以来、有森選手、高橋選手、野口選手等の日本人女子選手の活躍とともに、つとに知られるところである。高所とは、標高が高く、気圧の低い場所であり酸素濃度も低い。2300mでは約0.8気圧(-20%)となる。高所トレーニングでは低酸素環境下での呼吸循環器系の亢進とトレーニングでの刺激効果の両者期待されうる。
トヨタ自動車陸上部
2020年東京五輪代表に内定した服部勇馬が所属するトヨタ自動車陸上部には、日本気圧バルク工業株式会社製 低圧低酸素ルームが設置されています。 服部選手が毎日トレーニングに励んでいます。
旭化成陸上部
野外設置型の大型低圧低酸素ルームを、旭化成陸上部の本拠地、宮崎県延岡市レーヨングランドに設置いたしました。
低酸素の環境は身体の酸素運搬機能に影響を与えます。酸素を十分に行き渡らせるため、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンと、筋肉中に酸素を運ぶミオグロビンが増加します。高地に比べ十分な酸素のある平地に戻ると以前よりも酸素の運搬能力や筋肉での酸素消費能力がアップしているので、パフォーマンスの向上がみられます。
全身持久力を計る指標として、1分間で体内に摂取できる酸素量を量る「最大酸素摂取量(VO2MAX)」というものがあり、この値が高いほど持久力が優れているとされます。 高地でトレーニングを行うことで、酸素の運搬能力・筋肉での酸素消費能力が高まり、最大酸素摂取量が向上します。 また筋肉への酸素供給が十分に行われるため、全身持久力と共に筋持久力も向上する効果が期待できます。
アスリートの競技中の脈拍は160程度まで上昇し血流が活性化します。常圧では血管の拡張が起こりません。アスリートの鍛え上げられた心臓のポンプの力で身体中に血液を送ります。駆け巡る血液が拡張していない通常状態の血管に擦り傷を作り出してしまいます。血管内の内なる傷を修復するために瘡蓋ができてしまい血管自体を硬化させてしまいます。
低酸素刺激そのものは赤血球やヘモグロビンを増大させるだけでなく、血管内皮機能活性化させ、一酸化窒素やアデノシンなどの血管拡張物質を増大させることによって血管拡張反応を促すことや、血管新生(既存の血管から新たな血管枝が分岐して血管網を構築する生理現象)に関与する血管内皮増殖因子の発現を促すことも明らかにされています。また、最近では低酸素環境下での運動は、糖輸送体を増加させ、骨格筋への糖の取り込みを促すことも明らかにされてきています
ヒマラヤ、アンデス、コーカサスなどの高地民族には 長寿者が多い。これは高所では血管が拡張し血圧上昇が抑制され、一方基礎代謝が亢進することなどによるという。さらには運動経験のない中高年者でも高所トレーニングで心血管系や有酸素作業能の改善による動脈硬化や肥満の予防などの健康増進を促す可能性を秘めているものと思われる。